【WBS】161222(木) あなたも知っておくべき?17年度の政府の予算案、その中身を紐解く

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政府が17年度予算案を閣議決定。一般会計総額は5年連続で過去最大。

17年度の政府の予算案

2017年度の予算版が閣議決定しました。来年度の一般会計の総額は、5年連続で、過去最大を更新しました。

17年度の政府の予算案

麻生財務大臣 「全体のバランスとしてはそこそこできている。22日までに決着できたのはよかった。」

17年度の政府の予算案

過去最大規模97兆4547億円となった、2017年度の一般会計予算案。歳出の中で、一番大きい「社会保障関係費」と「防衛関係費」が過去最大にに膨らんだことが、増額の要因だ。

17年度の政府の予算案

民進党 蓮舫代表 「防衛費は過去5年間連続増、過去最大5兆円超えとなり、一方で、医療・介護で皆さんに負担をお願いしていく。これは私は、国民の間隔とはやはりずれているとおもいます。」

17年度の政府の予算案

一方歳入の面では、円安などを背景に、企業業績が回復するとして、税収が増えるとみこんでいる。その分、政府の借金である、国債の新規発行額は、約600億円減らす方向になった。

17年度の政府の予算案

麻生財務大臣 「(財政再建)が厳しくなったのは、消費税増税を2年半延期した段階できびしくなっているので、今にはじまったことではありません。あの時からそうなる予想だった」

今回の予算案、安倍政権には、どのような思惑があるのか。

17年度の政府の予算案

大江アナ
はい、では予算案の中身を詳しく、見ていきましょう。総額はVTRにもありましたが97兆4547億円、これは、今年度の当初の見込みと比較すると、7329億円ほど増えました。

大江アナ
その大半は、社会保障関係費なんです。およそ、5000億円増えた結果32兆4735億円となりました。

クレディ・スイス 市川氏
これでも伸びはだいぶ抑制されているんですけどね。

予算案防衛費にからくり?!稲田防衛大臣を直撃

17年度の政府の予算案

大江アナ
抑制されているけど、これくらいということですね。そしてもう一つ大きく伸びましたのは、防衛関係費ですね。700億円程度ふえまして、過去最大の5兆1251億円となりました。

大江アナ
そこで、もう一つ、ここで、注目しておきたいのが、16年度今年の3次補正予算案です。これは来年ではなく、今年のものです。こちらでも、注目されるのが、防衛予算なんです。追加歳出6225億円の内、北朝鮮へのミサイルへの対応など、自衛隊の安定運用というのが、1706億円計上されています。市川さんこの状態をどのようにご覧になていますか。

クレディ・スイス 市川氏
今年度の補正予算案と来年度の、予算版の防衛費に関しては、パッケージで考えるということだと思っています。予算ベースで比較すると、17年度の予算案は1.4%の伸びとなりますが、補正を加えると、(16年度の補正予算を17年度の予算案に足すと)4%という高い水準になります。

大江アナ
そんなに変わるんですか。というのはつまりは。

クレディ・スイス 市川氏
つまり、防衛費のところを厚くしているということだと思います。
大江アナ
その真意がどこにあるのか。稲田防衛大臣に聞きました。

Q 記者 補正予算で1700億円、来年度予算に組み込まなかったのは、防衛費の増加を抑えてみせるためという見方もありますが?

17年度の政府の予算案

A 稲田防衛大臣 「我が国を取り巻く状況等を考えると、なるべく早く(ミサイル防衛)事業を実施する必要があると考えて計上しているものであります。わが国自身の防衛の質と量を充実させることが、必要だと思っております。」

大江アナ
ということですが、市川さんどうでしょうか。
クレディ・スイス 市川氏
これはやはり日本を取り巻く、周辺の環境というのが、劇的に変化しているんだと思います。例えば、北朝鮮は今年にはいって、核実験を2回、弾道ミサイルの実験を19回おこなっていますので、そいいう意味で、日本の防衛システムを強化していく必要があると。さらに中国が海洋進出を拡大していますので、そういった対応を考えていくと、いよいよ、社会保障費とならんで、防衛費をふえていくフェーズにはいってきたということだと思います。

大江アナ
そこはもう避けられないということでしょうか。

クレディ・スイス 市川氏
そうですね。特にトランプ次期大統領が、どういった東アジア政策をとるかということも、大きく作用してくるため、そういった不透明感に対応していくということだと思います。

大江アナ
続いての注目ポイントは税収です。2017年度の一般会計税収は、57兆7120億円という風にいわれています。これは20年ぶりの高い水準となっています。これは2016年度の当初見込みと比較しますと、1080億円とわずかですが、プラスを確保すると、いわれています。

17年度の政府の予算案

大江アナ
しかしこれはあくまでも当初予算との比較なんですよね。実は、今年度の税収の見込みが55兆8600億円にぐーんと下方修正されました。そのため、来年度これをプラスにしようとすると、1兆800億円という随分高いハードルをこえなければならなくなった。これは随分高いハードルですよね。

クレディ・スイス 市川氏
実は、法人税収が主に大きく減っていまして、今年度は、第三次補正予算で、赤字国債の発行額を、1兆7512億円増額しているんですね。これは(政府の)借金がそれだけ増えてしまったということなのですが、法人税がへったというのは、例えば、円高になったりとか、海外景気が減速したりとかと、国内ではなく、海外要因によって大きく左右されてしまっているんです。そしますとですね、この57超7120億円というのはですね、円安傾向が進んで、海外景気もある程度いいよということで、建てられている数字のよう見られますので、はたしてこの水準まで本当にいけるのか、というところについては、相当不透明感があるということになりそうです。

予算案へそくり根こそぎ投入?

17年度の政府の予算案

大江アナ
次の注目ポイントですが、実は今回政府は切り札ともいえるカードを切っているんです。それが、こちら、外国為替資金特別会計、いわいる、外為特会の剰余金。これは円売りドル買いなどで得た、運用益が主となっているのですが、これを一般会計に全額とりいれるというのです。

大江アナ
従来は、6割程度しか剰余金を取り入れていなかったのですが、今回は、全額繰入としましたので、来年度の繰入額と言うのは、8500億円あまりも増えるということになります。これについて麻生大臣は次のように語っています。

Q 記者「外為特会の活用がなければ、新規国債の発行額が増えていた可能性がある?」

17年度の政府の予算案

A 麻生財務大臣 「すくなくとも外為特特会は、このところ、30%を超えて、剰余金を留保してきた状況にありますので、2兆5000億円全額繰り入れても、影響は大きくないという判断を我々としてはさせていただいた。金利もつかないし、じっともっていても、仕方がないので、いろんな意味で、有効に活用させてもらった。」

大江アナ
こう聞くとなるほどなと思うのですが、市川さんはどのようにご覧になっていますか。

クレディ・スイス 市川氏
剰余金を一般会計に取り入れるという考えが、まったく間違っているとは思わないのですが、外国為替資金特別会計というのは、基本的に、例えば円高になったケースなどのために、持っておくのが望ましいと考えています。ただ、むしろ、どうしてそこまでして繰入をしないといけなかったかを考える必要があります。

大江アナ
そこですよねー。
クレディ・スイス 市川氏
来年度、アベノミクスは、成功しているというイメージを作るためには、来年度の赤字国債の発行額を減らしていく必要があり、それを実現するためにいろいろなやりくりをしているなぁという、そういったことが非常に強く現れている予算の内容ではないかと思っています。

大江アナ
来年の今頃赤字国債の発行が本当に抑えられているか、とおもってしますけどね。

クレディ・スイス 市川氏
そこがまさに海外要因に作用されてしまう部分が、この日本の財政の抱えている問題だと思いますね。