【WBS】161219( 月) 新薬開発に”データ革命”業界に『地殻変動』?

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NECが創薬で新会社 AIでがん治療薬開発へ

新薬開発にデータ革命

NECは人工知能技術を活用して、がん治療薬を開発する事業に参入することを発表しました。それに伴い、食道がんなどに効果がある、ペプチドワクチンを初めて、公開しました。

新薬開発にデータ革命

NECが設立した新会社サイトリミックス社長土肥氏 「日本人の85%の人に1個のペプチドで免疫誘導できる。このペプチドは我々の知る限り、他の機関ではみつけられていない、AI(人工知能)あっての発見です。」

新薬開発にデータ革命

NECは山口大学、高知大学との共同開発によってAIを活用し、肝細胞癌や食道がんなどの治療に効果が期待できるペプチドワクチンの開発に成功しました。

投与要ペプチド溶液(1回の皮下注射で投与する分量となるよう、あらかじめ溶解、分注されたペプチド溶液)

アジュバント(ペプチドとともに投与するアジュバンド溶液。ペプチドとアジュバンドを予め混和し、皮下注射する。)

NECが目指すがん治療法は、免疫治療といわれるもので、ペプチドワクチンを体内に注射し、がん細胞を攻撃する免疫細胞を活性化させるというものです。

新薬開発にデータ革命

免疫細胞を活性化する、ペプチドをさがすのに、約5000億通りのアミソさんの配列から探す必要があり、従来では、数年から数十年の開発期間を要していましたが、人工知能技術により、数ヶ月単位で、発見が可能になったとのことです。NECはがん治療薬の開発と実用化、を推進する、会社を新たに設立し、創薬事業に本格参入を果たします。

新薬開発にデータ革命

山口大学学長の岡博士 「人工知能には驚き。診断から治療薬開発までその全てに、人工知能がはいってくるので、医療のあり方がかわってくる。」

まとめ(新薬開発にデータ革命業界に地殻変動?)

大江アナ
今週のコメンテーターは、クレディ・スイス証券チーフマーケットストラテジスト市川です。氏驚きのニュースだったんですが、人工知能によって薬の作り方もこれまでとちがってかわっていくんですねー。

クレディ・スイス 市川氏
そうですね。2つ大きな理由があると考えている。1つ目は処理するデータが大量になってきている事。今ここに新薬ができるまで、の工程を記してみました。(新たな物質の発見→薬の開発→臨床試験→製造)、この4つのプロセスの前に実はどこにターゲットを絞るかというターゲティングという作業が必要なんですが、従来は、そこに、臨床研究と、疫学的調査ということが必要だった。そこに、人間個々のDNA情報がはいってくるため情報が膨大が飛躍的に増えていく。また新たな物質の発見についても、新たな化合物をつくるにも、1万837分の1の可能性がある。逆にいえばそれだけ化合物のデータが蓄積されているので、それだけ大きな情報を処理する必要がある。2つめには、どんどん製薬会社間での競争が激しくなってきている。1つの新薬を開発するのに約10年、200億から300億円の投資が必要だと言われていたが、そこで競争が激しくなると、どうやって期間を縮小し、コストを削減するかという話になってくる。そういったところで、人工知能がはいってくる余地がでてきているんだとおもいます

大江アナ
今回NECが参入する部分としては、この図でいうと、新たな物質の発見の箇所ということですね。人工知能がはいることで、異業種での入り込める分野になっていくということですね。

クレディ・スイス 市川氏
そうですね。やはりAIの取扱や解析に慣れている人たちが入ってくるということになります。そうなってくると、データにアクセスできて、人工知能を活用することができれば、ベンチャー企業でも画期的な新薬の基をつくれるようになるかのしれない。そうなってくると、製薬業界全体が、分業化が進んでいく可能性も十分にあると思います。