【WBS】161130(水) デフレに逆戻り?低価格戦略をすすめる企業の取り組みとは

WBS
wbsまとめ <ワールドビジネスサテライト> デフレ回帰!? 「100円メニュー」強化のワケ スシロー ミスタードーナツ 鎌倉ベーカリー

デフレ脱却を目指し政府や日銀は様々な政策を打ち出しています。

1-11

しかし、消費者のお財布のひもはかたいようで総務省が発表している、消費者物価指数ですが、今年の3月以降マイナス圏に進んだままになっています。そして、今100円のメニューを売りに、低価格戦略をとる、外食産業が増えています。そのわけとは。

大手寿司チェーンスシローの100円メニューとは

1-13

回転寿司大手、のスシーローの発表会。今回の目玉は、「世界の海からいいネタ100円プロジェクト」あきんどスシローの水留社長は、「1皿100円という客が喜びを感じてもらえる、この価格帯で提供していく。100円の新商品が4種類で、今日から期間限定で、順次発売していくとのことです」1つ目が、南米チリ産の濃厚うに包み、お次は、天然黒マグロ赤身。2017年1月には、「大とろメカジキ」と「生キングサーモン」が提供されます。「大とろメカジキ」は、世界でも希少だといわれているメカジキを厳選して仕入れることに成功し、中でも大とろのみを切り出して提供するとのことです。また、「生キングサーモン」は、ニュージーランドで養殖されたもので、ほどよい脂と肉厚な身を楽しめるのです。これらは、一般的には、2〜3倍の価格になるものをすべて100円にしているとのことです。

1-14

スシローは1皿100円の寿司を武器に成長をしてきましたが、アベノミクス直後の2013年には、200円前後する比較的高価格のメニューを積極的に取り入れていたのですが、今回100円プロジェクトをおこなう背景としては、「どんなお客様であっても高価格よりは、高価格なものを当然100円で食べられたほうがうれしいのは間違いないと思います」とのことです。

1-15

2016年9月期の売上が1450億円と過去最高の売上を見込んでいるスシローですが、今後さらなる成長のためには、100円メニューの強化が必要だと考えたのです。

Coco
これが広告宣伝費のかわりということワンね。

Mister Donutsが打ち出した100円戦略とは

1-16

ドーナツ専門店大手のミスタードーナツは11がつ8日より、全43種類のうち35種類を10円〜30円(税抜き)値下げしポン・デ・リングやオールドファッション等を定番商品の多くを100円(税抜き)で提供しているとのことです。

お客の反応は、「セールのときによく買っていたの得、いつも値段が下がるということなので、うれしい」

一体なぜ値下げを行ったのか?

1-2

ミスタードーナツを運営する、ダスキン広報担当の角田氏は「独自の調査の結果、お客様が買いやすい価格がわかりましたのでその結果に基づいて、価格を設定しました。」ミスタードーナツは去年に比べ売上が落ちています。セブンイレブン等のコンビニがドーナツに力を入れ始めたことが影響しているのでしょうか。

1-5

角田氏は「コンビニさんの影響とは考えてはおりません。消費者の生活動線が変わったことに対する、会社の対応の遅れが原因だと考えている」とのことです。時代とともに客が集まる場所がかわったことが原因で、商店街や、駅前の店舗への客足が、減り閉店が相次ぐ結果に。しかし今回の値下げで客はふえているとのことです。商品の値段を下げることをどうカバーするのでしょうか。角田氏によると「何度も来ていただくことで、客数や販売個数が上がるので、そういったところでカバーができれば」とのことです。

N
売上高を決めるのは、購入者数x1人あたり金額。1人当り金額を分解すると1人あたり個数x購入金額になりますね。最近はロイヤリティによる、1人あたり金額の増加よりもとにかく、購入者数を増やそうという取り組みが多くなっているようです。購入単価が低い商品には、ブランド・ロイヤリティがつきにくく(そもそも安い商品にブランド・ロイヤリティはつかない?)、そういったヘビーユーザーに対しての施策よりも、商品をつかったことのない生活者に対して施策を打つことで、自然とロイヤリティが存在するなら、つくので、とにかく購入者数を重視しようという考え方ですね。ブランドロイヤリティを重視するのが、コトラー流マーケティングとすると、後者については、エレンバーグに近い考え方(How Brand Growという本が名著です)ですね。今後のミスタードーナツの戦略として、100円セールだから買おうという戦略が今後つかえなくなりますが、この100円のドーナツが浸透させて客足をふやしつつ、最近はやりのすこし高めの高級ドーナツなどをしかけて、いく感じなのでしょうか。

一方100円を武器に拡大をつづける店舗も。

1-6

こちらは創業2014年で関東地方を中心に13店舗を展開する、鎌倉ベーカーリーです。客にこのお店の魅力を聞くと、「種類が豊富なこと」「正直100円どのくらいかなーと思っていたが期待以上の味だった」店内で、焼き上げられるおよそ100種類以上のパン。そのほぼ全ては100円です。1番人気は、「鎌倉カレーパン」スパイスの利いた本格カレーがぎっしりつまっています。鎌倉カレーパンを運営するクリエイティブアルファ広報室の松葉氏は、「店のコンセプトが感動の”100円パン”なので、ここは譲れないポイントして死守していく」とのことでした。

1-7

その言葉通り、鎌倉ベーカリーは時間のかかる生地発酵はセントラルキッチンで一括でつくり店では、整形と焼きのみを行うようにしたり、パンを袋につめるのをセルフサービスにすることで、レジを1人にしたり、家賃を抑えるために、全店舗を郊外に、すべてを居抜き物件にするなどして、徹底的なコスト削減が行われています。

1-8

松葉氏は、「節約志向は今後も続いていくと考えている。やすれければ良いということではなく、品質などにこだわっている客もふえているように感じるのでそこはさらに改善をこころがける」とのことです。

まとめ(デフレ脱却に必要なもの?)

大江さん「これはずばり、デフレに後戻りしてしまっているということなのでしょうか」

1-9

日本総研理事長の高橋氏によると、「必ずしもそうではないと考えている。原油を除けば、物価は必ずしもさがっているわけではない。ただ、物価があがらなくなってきたので、よくいわれる消費者の予想物価上昇率、インフレ期待とかいわれるものも、一緒に下がってきてしまっている。従って、将来物価が高くなっていかないとおもっているので、ちょっと前だったら、少し高いものでも買ったが、また、安くないと買わなくなってきてしまっているということろがある」

大江さん「デフレにもどる懸念があるということですね、それを払拭するためには、どうすればよいのでしょうか。」

1-10

高橋氏「やっぱり物価があがんないのをみて、消費者心理が下がっているので、実際に物価が上がりだすのが、1つのポイント。もう1つは、所得が増えて、経済がいい方向に向かえば物価は自然とあがっていくのでそういった環境以下につくっていけるかということ。デフレ心理を完全に払拭するには2つポイントが有り、①賃金を上げづつけるということ。これは今まで賃金が上がらなかったが、安倍政権になっって徐々に賃金が上がり始めた。これを毎年毎年あげることができるかどうかがポイント②社会保険料負担の増加を抑える。これは、賃金があがると社会保険料も同時にあがってしまいこれでは実質の手取り額がインフレまえと変わらなくなってしまうので、これを抑える。医療や介護の支出を極力抑えるようように、社会保障改革をすすめる必要がある。この2つを両方やらないと意味がないということ」

N
ようするに、手取りの給料をあげて、自由につかえるお金を増やすということですね。経団連は安倍政権の要請を受けて、来年の春闘は4年連続賃上げを求めるように合意したようですね。経団連によると、ボーナスや子育て世代に対する、手当充実などの対応や、基本給をかえずに、労働時間短縮による「実質的賃上げ」を提案しているとのことです。どの程度の賃上げを企業に求めるかは、今後きめていくようですね。記事の話に戻ると実際のところ、安くないとかわないではなく、2極化がすすんでいるんじゃないかなーと個人的にはおもっています。要するに自分の欲しいものはお金を払うが、いらないものについては、安いもので済ませたい。コンビニがあれだけ美味しいものをつくる世の中になってきたなか、それに合わせて、やすければ、悪いという、その値段相応についても、消費者の最低水準のレベルも上がってきている。そういう話なのかなと思っています。なので、すでに多くの企業がとりくんでいますが、100円の商品で客をいれこみつつ、プレミアム商品をいれていくという戦略がいいんじゃないかなーと思っています。